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法華宗では、数珠は、南無妙法蓮華経のご本尊を表すものと考えます。
もともと数珠とはインドのバラモン僧が最初に使用したといわれます。それが仏教に転用され、後にはイスラム教やキリスト教にも伝わったといわれています。
仏教では、人間の苦悩の根本原因は、心の中の百八の煩悩によるものであるとされ、(法華宗と異なり)一般的には、数珠の百八個の珠はこれら百八の煩悩を表しているといわれます。私たちが苦悩を取り去るには、この百八煩悩を消滅するために心を統一して仏・法・僧の三宝の名を唱え心に念ずる事が必要です。ですから、日常の苦悩消滅のため、南無妙法蓮華経のご本尊である数珠をいつも掌にいただいて合掌し、身に着けて、題目を唱え信仰増進していただきたいと念じています。 |
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法華宗専用の数珠は図のような形のもので、全体は南無妙法蓮華経のご本尊を表しています。二個の母珠は釈迦・多宝の二仏を表し、四天珠は本化四菩薩を表し、百八個の記子珠は九界の衆生、すなわち成仏を目指す九つの境界の衆生を表しています。ただ一個の浄名珠(じょうみょうだま)は、題目の信行によつて即身成仏することを表し、四個の記子留(きしどめ)は薬王(やくおう)・勇施(ゆうぜ)の二菩薩、持国(じこく)・昆沙門(びしゃもん)の二天が題目を唱える信者を守護することを表し、十個の数取珠は信者の信心三昧の姿を表しているのす。 |
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「平形の念珠を用いる者、これは外道の弟子で、我が弟子にあらず。わが遺弟は必ず円形の念珠を用うべし」と説かれています。珠が球形であれば、法華行者自身の信行が円満であり、その得るところの功徳も円満であるのです。扁平の珠を用いるのは好ましくありません。
また、数珠は礼拝の対象ですから、決して直接床に置くなどしてはなりまん。いつも身近に置いて信仰の心で大切に取り扱って下さい。
「法華宗信報」より
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